ほけんだより 

     子どものかかる主な病気
 インフルエンザ  嘔吐下痢症  かぜ症候群  急性喉頭炎  急性中耳炎 

 細菌性胃腸炎(食中毒)  日射病・熱射病  咽頭結膜熱(プール熱)  ヘルパンギーナ 

 
水疱瘡  
溶連菌感染症 


インフルエンザ

 冬に流行する風邪の一種であり、さまざまな症状が出て、その症状が重いです。
 その年のウイルスによって多少症状の重さは異なりますが、39度くらいの高熱や鼻水、せき、のどの痛み、関節の痛み、全身のだるさなどから、嘔吐、下痢など胃腸系までさまざまな症状が出ます。赤ちゃんがインフルエンザにかかると、ぐったりとして不機嫌になります。
 インフルエンザウイルスには、A.B.Cの3種類があり、主にA型、B型が流行を引き起こしますが、特にA型の流行は規模が大きいです。
 また、流行するたびに新種に変異していくので、予防接種での予防も完全にはむずかしいところがあります。

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嘔吐下痢症

 風邪で嘔吐や下痢をするのは、ウイルスが胃や腸について炎症を起すためです。
 子どもは食べ過ぎやせき込みですぐに吐く事がありますがその場合は1回でおさまります。
 冬に流行る吐く風邪は、半日くらい激しい嘔吐が続きます。また、嘔吐だけでなく下痢を伴うときもあります。特にひどい下痢症状を起すのが、冬に多いロタウイルスによる乳幼児嘔吐下痢症です。

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かぜ症候群

 赤ちゃんや子どもの病気で、最もよく見られるのがかぜです。原因となっているウィルスは200種以上ともいわれます。
 主な症状は体がだるい、熱、寒気、くしゃみ、鼻水、せき、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、骨の関節の痛みなどいくつかの症状を伴うことが多くあります。ウィルスによって症状の出方が違ったり、同じウィルスでも体のどこについたかによって症状が変わります。
 かぜをひくとウィルスに対する抗体ができ、そのウィルスをやっつければ治ります。抗体は一生体に残るため、同じウィルスには二度と感染しません。人は何度も同じようなかぜをひきますが、原因となるウィルスは毎回違うということです。
 かぜで抵抗力が弱まった体に細菌感染をすると肺炎や急性中耳炎、気管支炎など合併症の危険がありますので、軽く考えるのは禁物です。


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急性喉頭炎(きゅうせいこうとうえん)【クループ症候群】

 最初は「風邪気味かな?」と思っているうちに声がかすれてきて、「ケーン ケーン」という犬の遠吠えのようなせきをし始めます。
 ウイルスや細菌による感染が原因で、肺の入り口と似あたる喉頭に炎症が起こる病気です。特に、喉頭の声帯の下にある声門下の粘膜がはれます。
 喉頭がはれて空気の通り道が狭くなり、ひどいせきを起したり、呼吸が苦しくなってゼコゼコします。しかも、空気の通りが妨げられるため、息を吸い込むときにヒーヒーと音が出たり、犬の遠吠えのようなせきがでるのです。

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急性中耳炎

 生後6ヶ月から5歳ぐらいまでの子どもに多く、風邪から起こることがほとんどです。原因は、鼻水等が耳管を通って鼓膜の内側に入って鼓膜を圧迫し、炎症を起こすため鼓膜が痛みます。鼻水や熱に注意しましょう。
 耳の痛みが強く、うみのような黄色い耳垂れが出て気づくこともあります。0〜3歳くらいまでの乳幼児は、耳管が太くて短いため、風邪をひくたびに中耳炎を繰り返す事もあります。処方された抗生物質は最後まで飲ませ、きちんと治るまで治療しましょう。


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細菌性胃腸炎(食中毒)


 細菌が原因で怒る胃腸炎とは、いわゆる食中毒のことです。原因として多いのは、サルモネラ菌、ビブリオ菌、ボツリヌス菌、ブドウ球菌、キャンビロバクターなどです。O-157もこの1つです。
 主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、発熱などで、血便が出ることもあります。腸重積にも症状が似ているので、病院に行くときは便のついたオムツを持っていくと原因となっている菌が特定でき、対処法もわかります。

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咽頭結膜熱(プール熱)

 初夏から秋にかけて多く発生する夏風邪の一種です。この病気は、アデノウイルスというウイルス感染で起こる病気で、例えば感染している子が目やにが出ている状態でプールなどに入ると、水がウイルスに汚染されて次々に感染します。その為「プール熱」とも呼ばれます。
 症状は、高熱とともにのどがはれて痛みます。同時に結膜炎を起こし、白目やまぶたの裏側が赤くなり、目やにが出ることもあります。

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日射病・熱射病

 戸外の強い直射日光などにさらされた事で起きるのが日射病、蒸し暑い所に長時間いた為にかかるのが熱射病で、どちらも暑さの為に体温のコントロールができなくなり熱がたまって急激に体温が上昇するのが原因です。いずれも脱水症状を起こすケースですので水分補給に十分気をつけましょう。

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ヘルパンギーナ

 夏の間から秋口にかけて流行る夏かぜの一種で、主にコクサッキーウィルスによって起こりますが、原因となるウィルスが数種類あるため、何回もかかってしまうことがあります。

 突然39〜40度の高熱が出て、のどの奥の扁桃の上のほうに直径1〜2ミリの水疱ができます。この水疱が破れるととても痛いので子どもは食欲がなくなり、不機嫌になります。熱は1〜3日で下がり、のども1週間くらいで治ります。病気そのものはあまり心配のいらないものですが、熱とのどの痛みから食欲が落ち、水を飲むのも嫌がるようになると問題です。水分だけは十分に与えるように注意しましょう。

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水疱瘡(みずぼうそう)

 小さい愛発疹が胸・背中・おなか等に出始め、水疱になり全身に広がるのが特徴です。潜伏期間は2・3週間で、移りやすいのは発疹がでる2・3日前からすべての発疹がかさぶたになるまでです。
 化膿すると2次感染を起すので、引っかき過ぎないように爪を短く切ったりしましょう。また、口内にも発疹ができることがあるので消化の良い物を与えましょう。
 
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溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)

 A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)という細菌の感染によって起こる病気を総称してこう言います。菌そのものはありふれた細菌で、様々な病気を引き起している菌です。幼児から小学生に多く見られ,赤ちゃんが感染することはまれです。
 はじめはのどかぜの症状が出ます。突然39〜40度くらいの高熱を発し、のどのはれと痛み、嘔吐、頭痛、腹痛などの症状がでます。発熱から1〜2日たつと、かゆみのある赤い細かい発疹が首や胸、手首や足首のあたりから出始め、やがて全身にでます。
 3〜4日すると、舌がいちごのように赤くなり、ブツブツができます。のどの炎症から首のリンパ節がはれたり、中耳炎を起こしたりすることもあります。
 治療を始めると2〜3日で熱も下がり、発疹もおさまります。2週間たったころに指先の皮がパラパラとむけてきます。
 細菌性の病気なのでほおっておいては治りません。2日以上の熱やのどのはれなどの症状が見られたら必ず医師の診察を受けましょう
 
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